好きに書き込もうPart II

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COVID-19治療薬 - USA

2020/05/20 (Wed) 18:33:02

日本のAviganについて、治療効果が認められないという報告があったので、どのような状況かを見てみた。

まず、投与デザインは、
軽症者に限っていること。

その上で、診断後1-11日と、6~15日と投与時期を初期・中期にわけた2つのグループの間で、SARS-CoV2の増殖に違いがある加を比較したもの。

統計的有意さを確保するため、対象集団を86人(半端な数にみえるだろうが、比較検証のデザインによって、最低どれだけの人数を検査したらよいかを計算する統計手法に基づいて算出されたもの)として、現在も継続中。

今回の情報は、中間報告的なもの。

一目でみて、この比較は、治療を受けた患者さんと全く受けない患者さんとの比較ではないから、そもそも差が出にくい。

また、重傷者(致死性を取り除いてしまえば、このウィルスの脅威は相当下がる)を対象にも行っていない。

もともと、この群の薬剤は、SARS-CoV2が、RNAウィルスであることに基づいて、薬効が期待されている。

Aviganや、US・ヨーロッパで先にテストされたRemdesivirは、どちらもRNAウィルスであるSARS-CoV2に特有の、RNA合成を阻害する機序なので、ヒトの細胞の増殖を抑えることなく、ウィルスの増殖を特異的に阻害できるはず。更にウィルスのRNAから作り出されるウィルス特有のタンパク合成も止まるから、ウィルスが「見えなく」なって免疫機構の暴走も起こらないと推定される。これが重傷者が死に至る一つの機序と推察されている、サイトカイン・ストームと呼ばれる現象。

今の時点で結論は早急で、経過を見続ける必要があるが、先のRemdesivirもそうだったが、「切れ味」がもう一つという印象は確かに否めない。

一方で、使い物にならないほど毒性(Serious Adverse Events)があればこの時期でも治験は打ち切りになるから、それは見られないということで、安全性には問題が少なそうだ。

RNA合成阻害は、SARS-CoV2などRNAウィルスに効果がある治療方針のはずなのだが、何故期待したほど効果がないのかも、併せて研究が進んでいる筈だ。

そして、機序の違う他の薬剤との併用なども検討されているだろう。

個人的な感想を言えば、本当の「特効薬」が登場するまで、まだ時間がかかりそうだ。

Re: COVID-19治療薬 - USA

2020/05/25 (Mon) 06:30:50

なんだか、食べ物の味が薄い。

甘味はしっかりとわかるが、塩味がどうもわからない。

もしかしたら順番が回ってきたのかな?

月曜日は休日だが、出勤予定にしている。
医療用を無駄使いすることなしに、研究室で簡単に組み上げた検査試薬があるから、またチェックしてみるか・・・・

Re: COVID-19治療薬 - saber_tiger_v3

2020/05/25 (Mon) 23:22:19

あらら。。。
大丈夫だと思いたい。

Re: COVID-19 - USA

2020/05/26 (Tue) 10:44:28

お二人とも、お気遣い有難うございます。
心配をお掛けしております。

まず、味覚の方ですが、今日になってほぼ普通に復帰したので、果たしてSARS-CoV2感染の症状なのかは、不明です。

今日、自分を対象に検査する予定だったのですが、検査のRT(RNAウィルスであるコロナは、まずRNAをDNAに転換しないと、通常のPCRでは核酸要素が増幅できません)をするテクニシャン(現在Labのメンバーすべてに自宅待機をお願いしている現状、これは私の役目です、笑)である私の一部分が、仕事に忙殺されて、時間が取れないと申しますので(笑)、患者である私のもう一つの部分は不承不承、延期を承知した次第です。

明日には、督促してでも(笑)検査をさせる予定ですが、医療崩壊は、ミクロのレヴェルでも生じているようです・・・・

Re: COVID-19治療薬 - saber_tiger_v3

2020/05/26 (Tue) 15:38:39

釈迦に説法でしょうが。。。
あまりお休みになられていないようです。
最終的には体力。
何て、この前まで入院していたのにどの口が言う!って話ですが、ご自愛ください。

Re: COVID-19治療薬 - USA

2020/05/28 (Thu) 09:29:17

結果はとりあえず陰性でした。

お勧めに従って、今日は少し早めに切り上げて帰宅し、昨日仕込んでおいたパン種を二次発酵させてバゲットに焼きながら、仮眠をとりました。

自宅監禁?が長引き、周囲でも、最近クッキングが流行しています。



Re: COVID-19治療薬 - momo

2020/05/28 (Thu) 19:47:10

ホッとしました。

今まで通り行動や思考はポジティブでお願いします(笑)

藤田医科大の治験は何か新しい報告はありますか?

USAさんの予想通り新たな副作用はなという記事は見ました。

https://www.youtube.com/watch?v=NaY66_S2e48

もしかしたら深い睡眠へ誘ってくれるかも・・・

https://www.youtube.com/watch?v=NaStOnKy8II

勿論個人差はありますが、ストレス解消出来るかも?

Re: COVID-19治療薬 - USA

2020/05/29 (Fri) 11:52:50

さて、今日帰ってきたのは夜11時だった。。。。

流石にここまで仕事が終わらないのは、人生稀だ。

やれやれ。。。。。

Re: COVID-19治療薬 - USA

2020/05/29 (Fri) 12:17:40

藤田医科大・・・

日本の治験の情報はあまり知りません。

RNAウィルス特有のRNA合成機序を抑える、何故この非常にReasonableな機構で抑えがそれほど強力に利かないのかを考えたいですね。


知り合いと話していて、京都辺りを中心に、ヒト種の遺伝背景が、感染後の経過の変化にどのように影響するのかを、ジェノムを使ったアプローチで研究するプロジェクトが始まりつつあると聞きました。

日本人が、何故感染しても死者が出ないのか、その機序の解明に繋がりそうです。

ファクターX - momo

2020/05/29 (Fri) 17:52:00

https://news.yahoo.co.jp/articles/3d4fe34fa5d956e9bfe8767dbe01ca6f49c6b14b

山中教授がここ数週間、メディアでよく口にするのが「ファクターX」というワード。

特に「BCG」の接種は注目しているそうです。

ベトナムも人口9800万に対し死者はゼロということで出生時にBCGを接種している国ですね。
僅か6人の感染確認でまず中国との国境を封鎖したり感染者を迅速に隔離したという対応も評価されていますけど。

(感染者数は300人台だったかな?)

また日本は島国だという地理も有利な要因ではないかと私は考えます。
今後海外の渡航者の流入を解禁した時が問題ですね。

秋にはオリンピックをどうするか回答を出すことになりそうですが、開催は厳しいように感じています。

>藤田医科大・・・

USAさんが紹介してくれた治験が藤田医科大で行われたものだと聞いています。昔は藤田学園と呼ばれてた「。
私の居住地の隣町です(笑)ただそれだけ・・・

Re:ファクターX - momo

2020/05/29 (Fri) 18:21:56

ああ、書き忘れた。

魚の摂取量は関係ないですかね?

新型コロナで注目されている血栓症。

血管の状態が鍵を握っているような気がしたりして。

魚を週8回程度食す人は、週1回程度しか食べない人に比べて、心筋梗塞と診断が確定された場合に限ると、なんと6割もリスクが低くなっていたとの報告もありますね。

Re: - USA

2020/05/30 (Sat) 01:19:33

>魚の摂取量は関係ないですかね?

もともと、栄養学はサイエンスだと思っていません(個人的バイアスです、悪しからず)。

何を食べたらどういう病気になるのならないのというのは、ほぼ星占い程度だと思っています。

ジャンクフードしか食べないTrumpが、五体健康でSARS-COV2にすら罹らないというのは、栄養学に対するチャレンジです(笑)。

そもそも、その食物でしか取れない栄養素というのは、相当稀ではないかとも思います。

その上で、確かにCOVID-19で、血栓症などが問題になっていますから、そういう観点で、誰かがきちんとしたサイエンスをしてくれることは期待しています。

今のところ、血栓症の機序が殆ど不明なので。

それから、食物リスクの話も、厳密にコントロールが取れていないので、どれほど信頼性があるのでしょうね?

実際には、一卵性双生児(遺伝的バックグランドが完全に同一でないと比較になりません)を、生まれたときから魚漬けと、一切魚をとらないという育て方をして違いがでたときだけ、厳密に科学的に証明できるので、そういう研究成果を待ちたいと思います。

6割とか、数字だけが一人歩きするのは、あまり気持ちよくありません・・・そうはいうものの、他人を説得するときに何らかの数値デイタを使わざるを得ませんが、

BCGですか・・・お好きですねえ。

これも、今のところ、研究成果待ちです。個人的にはあまり身を乗り出したいとは思いません。


もちろん、個人的な好みを超えて、BCGに限らず、他のVaccinationを受けている個人が、SARS-CoV2に抵抗性を示すという知見が報告され、その仮説に基づいて研究をしているグループがいくつかあるのは知っています。
これも結果待ちです。

予想を覆すような結果から、新しい仮説が生まれ、研究の進歩が独創的な治療法の確立へ繋がるのも、世の常ですから。


確かにアジアとヨーロッパとの比較、あるいはヨーロッパでも、BCG接種を早くに止めた国とそうでない国で差があるように見えます。

しかし、それなら、早くに接種を止めた国では、高齢者ほど接種率が高いはず、なのに、高齢者層は却って死亡率が高いというディレンマをどう見るのでしょうか?

若年者層がむしろVulnerableで、高齢層が抵抗性を示すというのなら、納得できるのですが。

例えばインフルエンザによる死因が、Virusそのものではなく、それに対する免疫反応(サイトカインストームと俗に呼ばれます)という仮説が成立するに至った根拠は、免疫の弱い乳幼児や高齢層よりも、一番免疫が活発である壮年・若年層のほうが死亡率が高いという一見逆説的な観察から始まっています。


コロナヴァイルスの亜型 - momo

2020/05/30 (Sat) 21:02:48

http://blog.knak.jp/2020/05/post-2392.html

東アジアの人々が欧米に比べ死者数が少ないというのを
東京大学先端科学技術研究センターがん・代謝プロジェクトの研究によるもので、川村猛氏らによってまとめられ「The Lancet」に掲載された。

SARSが流行した後に微毒化したものに感染し「風邪かなぁ」くらいに感じたものが治癒した時に獲得した免疫が有効に作用しているということなのかな?

Re: - USA

2020/05/30 (Sat) 22:04:58

SARS-CoV2が、人類にとって未体験のウィルスでありながら、一部に既に免疫、つまり過去に他の関連ウィルス(例えばコロナの別種、SARS一号もその候補)に感染したときに獲得したもので、SARS-CoV2に対応できるのではないか(交叉免疫)という仮説は、3月ごろにノーベル賞数理生物学者が提示した、この先の感染者数の推移解析(こういう例は、今回のCOVID-19対策は、ウィルス学だけでなく、直接関係のない分野のサイエンスの参画も必要だという事を物語っていますね)を紹介したとき、その数理モデルが予知していたことでした。

その時、そこにもふれましたが、おそらく殆どの読者(がおれば、笑)にとって「何のこと?」状態だったでしょうね。

モデルが、感染者数の中国での推移をほぼ5%以下の誤差で予測し、更には予想外の交叉免疫の存在すら示唆できたということは、大変なことです。

今更ながら、この数理モデルの予知能力の高さと、それを樹立したサイエンティストの能力に敬服します。


その仮説が、現在追試されつつあるということです(とはいえ、この論文の著者たちが、最初のモデルを参照したかどうかは、別問題です)。

最初から、これこそもっとも重要な仮説だと思っていました。つまりは、潜在的に交叉免疫などで、抗SARS-CoV2能力を獲得した人の多寡が、その集団中でどのように感染が進行するかを決定するということであり、集団免疫の獲得(が本当に可能かどうか、正直疑問もあります)への一里塚だという事にもなりますね。

リンクのはってあるBLOGは、最初関係のないBCGで始まるから、「ああまた、この検証されていない仮説があたかもドグマであるように独り歩きしているのか」とうんざりしましたが(失礼、この仮説を唱え、検証しようとしている人たちには恨みもなにもありませんが、影響力のある科学者の発言というだけで、鵜呑みにしてそれを信奉するのは、危険だとおもうからです)。
後半は大事なメッセージですね。

ただ、免疫といえば、十把一絡げに、「BCGも免疫」という誤解を生みそうで、そこは注意が必要です。

免疫とはあくまで特定の微生物、いや、エピトープといいますが、すべての分子が、T細胞やB細胞と会合する(には、例えばタンパク質相手なら、10足らずのアミノ酸配列です)小さな分子に対して生ずるものです。

結核菌に対して免疫が成立したからといって、ハシカにかからなくなるわけではありません。
あくまで、結核菌への抵抗性です。

ただ、もちろん一種の微生物に対して免疫を上げると、連鎖的に他に対して上がるということは、事実としてあります。

しかし、それが、交叉によるものか、免疫賦活で(栄養ドリンクのように)効いているのかは、科学的に精密な解析を要します。

BCGの場合、仮説として妥当性を認定するには、そこがあまりにブラックボックスすぎます。


さて、話を戻して、SARS-COV2は、コロナ属で、近縁の数種のウィルスがあるわけですが、それらの間では、その構造が似かよっています。それなので、一種のコロナウィルスに対する免疫が、SARS-COV2をカヴァーする可能性は高いといって良いでしょう。

中国・台湾などには、過去にSARSで、命を落としかけた人たちがいますが、その人たちの血清が、高頻度でSARS-COV2を中和できるかを早急にCohort Study(ある程度の人数を集め、コントロールもとって)やるべきだし、どこかでやっているでしょうね。

その結果を早く見たいと思います。

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