好きに書き込もうPart II 62416


The Milkomeda Formation  

1:USA :

2019/10/20 (Sun) 00:48:45

https://bbs11.fc2.com//bbs/img/_872400/872326/full/872326_1571500125.jpg これも、何度も話題にしてきたトピック。
銀河系とアンドロメダの将来。もともと、アンドロメダM31は、諸銀河の中で、赤方偏移(つまり近接方向への運動)を示す数少ない一つなので、物心ついたころから「衝突の可能性はあるか」と話題だった(が、メジャーな話題にはならなかった)。90年代にも、否定的な見解が主だった。観測方法が限られていて、しかも信頼性の低いものばかりだった。

それがハブルによって遠方で実際に銀河の衝突や合併が起こっている写真が、ふんだんに提供されるようになって、実は衝突合併が当たり前であることが常識になり、マジェラン雲と銀河系との干渉や、銀河系が過去に併呑した他星雲の名残の星団が見つけられるようになって、いわば常識が変わった。

さらに、ヒッパルコスによって、従来とは格段に精度の高い観測で、星(遠方銀河を含む)の固有運動が観測可能になったこと。

周辺では、科学の様々な分野でコンピュータサイミュレイションの実用性が飛躍的に上がったこと(これが、野球でのセイバーメトリクスにも大きな影響を与えている)などが、合わさって、両銀河の衝突・合併が、ほぼコンセンサスになったという経緯がある。

もちろん、いわゆるスーパーコンピュータの能力が、年々飛躍的に上昇しつつあることも大きな要因だ。



その最近の新たな提唱。

5年間にわたってヒッパルコスを用いてM31やM33(所謂三角座星雲、これが、果たしてM31の伴星雲なのか、さらにM31と銀河系との合併にどう参加するのかは、かねてから長い間議論の対象だった)の構成星の固有運動を精緻に追跡した結果、現理論に修正が加わったというもの。

まず、合併の時期が30億年先から、45億年先に延長された(というのはおかしな言い方だがご容赦)。

正面衝突だという従来の提唱に対し、むしろスウィングバイ、距離を保ったまま通り過ぎ(図の赤と青の軌跡)、また方向を転じて次第に合体して行く、つまり長時間ダンスを踊り続けるというシナリオになりそうだということ。

この相互作用にとって第三体であるM33は、直接両者の合併には参加しないが、サイミュレイションによるM33の軌道を見ると、合体したMilkomedaの強力な重力にとらえられ、急速にスパイラル軌道に転じつつ、いずれは「ミルコメダ」に併呑されるように見えている(緑の軌道)。

いずれにせよ、45億年後の時点で太陽系はほぼ終焉を迎えているから、地球にはこれを目撃する生命は存在していない。

人間のスケイルをはるかに超えた、しかし宇宙的に言えば近い将来の出来事・・・・




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